破天荒

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一時間近くコッテリ怒られた後、職員室を出た。 「慶次!! アンタ、またやったわけ!? なに考えてんのよ!!」 職員室を出た瞬間、聞き慣れた怒鳴り声が聞こえてきた… 説教、第二ラウンド開始。 「アンタねぇ!! そんな事ずっとやってると、いつかアンタにも返ってくるよ!? 昔のアンタは優しかったのに…」 茜の声が震える… 迷惑かけてんな…オレ… オレのせいで、茜の立場まで悪くなってんのかな?婚約者だし… 「知らねぇよ昔の事なんて… 今は今、昔は昔だ… じゃあな…」 泣き出しそうな茜を放置し、教室に向かった。 「前川だ…」 「前川くんだ…」 オレが歩くと自然に道を開ける生徒達。 尊敬の目で見るヤツ 恐怖の目で見るヤツ 怨みの目で見るヤツ 色々な目がオレに向けられた。 そんな目を無視して、茜の事を考える。 茜が泣くなんてよほどの事だ… でも、この生き方を変えるつもりはない。 超お金持ちの学園に根付く、激しいイジメ… そのためなら、オレは… 「前川~!」
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