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品さだめするかのように、オレの体をじっくりと見つめる蒼牙…
気味が悪い…
「中等部に手ェ出すな…
理由はどうあれ、それだけは許さねぇ…
さぁ、ここはオレに任せて逃げな!」
そう言うと、隣のクラスの男子は瞳に涙を溜めた…
「前川くん…ありがとう…」
「なに言ってんだ!?
逃がすわけねぇだろうが!!」
―バシィ!!!
男子に襲いかかる蒼牙の蹴りを、かろうじて受け止める…
「早く行け!!
…詳しい話はまた今度聞かせてもらう!!」
「う、うん!!
ありがとう!!応援呼んでくるよ!!」
男子はそう言って走り出した。
さてと…
「蒼牙先輩?
アイツを狙う理由はなに?」
そう言うと、蒼牙先輩は鼻で笑った。
…キモイな…ぶん殴りてぇ…
「アイツの目が気に入らないから」
「は?
…それだけか?」
…このやりとり、前にも経験したことあるな…
確か逆の立場で…
あ~…先生がキレた気持ち、わかるわぁ~…
「それだけだけど?
強いて言うなら、お前の目も気に入らねぇ…」
ボキボキと指をならずデブ…もとい、蒼牙先輩…
「奇遇だな…
オレもアンタの豚みてぇな顔が気に入らねぇって言おうと思ってたところだ…」
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