2627人が本棚に入れています
本棚に追加
均衡状態…
なにかの合図があれば、すぐにでも殴り合いになりそうだ…
「どうしたんだ?風紀委員様?オレが恐いのかな?」
「雑魚ほどよく吠えるってな…
ああ、お前は豚か」
クスッと笑いながら、蒼牙を挑発する。
挑発に乗った豚の顔がみるみるうちに、真っ赤になる。
「殺す!!」
「やってみな」
「慶次~!!!」
突然聞こえた茜の声に、オレ達の動きが止まる。
「…ちっ、また相手してやるよ…
次はねぇからな!!」
蒼牙はそう言って姿を消した…
さぁて、オレも面倒なことにならないうちに…
―ガシッ!!!
って訳にはいかないか…
「またケンカ!?
いい加減にしてよ!!!」
涙を流しながら怒鳴る茜…後ろには隣のクラスの男子がいる。
「あ、麻生さん!!
違うんだ!前川くんは…」
「アンタは黙ってて!!
…なんとか言いなさいよ!!
言い訳してよ!!ホラッ!!」
「…特にねぇよ。
殴りたかったら、殴れば?」
―パンッ!!!
そう言った瞬間、茜のビンタが頬に直撃した。
「…気ィ済んだか?
済んだなら、オレは行く。」
「…アンタの…アンタのそういう態度が気に入らないのよ!!
アタシ、そんなに頼りないの!?」
最初のコメントを投稿しよう!