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これ以上、茜の泣く姿は見たくねぇ…
オレはなにも言わず教室を去った。
オレ、なにしてんだろ?
茜を泣かせて、自分の首を絞めて、友達を遠ざけて…
今のオレには親友と呼べるような友達は居ない…
というより、こんなオレを受け入れることの出来る人間が、この世に居るのだろうか?
いや、居ないな…
「ハア…
一人はやっぱりしんどいな…」
「イヤッ!!
離して下さい!!」
そんな事を考えていると、突然、神無月の声が聞こえてきた。
「なんでダメなのか理由を教えてくれ!!
君は誰とも付き合わないじゃないか!!
なんでッ!!」
続いて聞こえてきたのは、聞き慣れない男子の声。
なるほど、また神無月のヤツ、告白されたわけね。
って、言ってる場合じゃねぇな…
―バキッ!!!!
取りあえず、男子の顔面を思いっきり殴った。
神無月は、突然現れたオレを見て、驚いているみたいだ…
「ひがんでんじゃねぇよ…
イヤがってんじゃねぇか…
オレの前でふざけた事してんじゃねぇよ…」
そう言うと、男子は化物を見たかのように、オレの前から逃げ出した。
ったく、清華の男子は腰抜けか?
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