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オレは何のためにこんな事をしているんだ?
やめれば、きっと茜との仲も修復出来る…
でも、それでも誰かが立ち上がらないと、苦しまなくていいヤツが苦しむ事になる…
そんなの間違ってる!…間違ってる…
グッと拳を握り、高等部の校舎を見上げる…
また、孤独な闘いが始まるんだな…
―高等部、入学説明会
通い慣れた通学路を車が進む。
今日は一つも信号に引っ掛かることなく、学園に到着した。
明後日でオレも高等部。
『はぁ…一年だと、情報入手しにくそうだな…』
と心の中で呟きながら噴水の前を通った。
そんな時見かけた一人の男。
初めて都会に来た、田舎者のように、キョロキョロと学園の敷地内に建つ、華々しい建物を見渡していた。
男の風貌【フウボウ】は 、パッと見、ホスト。
髪をツンツンと立たせ、耳にピアス。
おそらく、アイツが噂の一般人。
だが、なにか違和感を感じた…
ヘタレ学園では感じたことのない、存在感、威圧感…
一目見て、こう感じた…
【アイツは、タダ者では無い】
と。
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