はじまり

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そう言って、当たり前と勝ち誇った顔をした彼女は急に立ち上がった。 そして一瞬不思議そうな顔をして後ろをみる。 「僕がどうしたの」と聞くとトイレと言って社務所に向かって行った。 彼女の姿が人混みで直ぐに見えなくなる。 「変なの」と僕は一人になって呟く。 大人になりたくないと言っていたくせに大人みたいだと思った。 悪あがきして、子供ぶっている大人みたいだった。
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