第一話:母2

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彩はやがて小学生になった。 . . 「彩ちゃん。よろしくね。私は、柚衣っていうの。」 . 「よろしくね。」 . 「あ、この子は柚ちゃん。私と漢字一緒なんだよ!!」 . 「そうなんだ!!よろしくね。柚ちゃん。」 . 「よ・ろ・し・く」 柚ちゃんは口をぱくぱくしながら何かを喋っている。しかし、声が出ていない。 . 「あ、柚ちゃんね。声が出ないんだって。でも、喋ってるから口を見て言葉を受けとるの。」 . 「そうなんだ……」 彩は、柚ちゃんになんと言ったらいいのか分からず黙り込んでいた。 そして、柚ちゃんも同じように下を見ていた。
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