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「ありがとうございました.」
梨恵は,思い出したように言った.見惚れていたのだ,その女に.
水商売でもしているのだろうか.梨恵は,女の香水の匂い,振る舞い,容姿,声を反芻した.バイト中も頭からその女が離れず,上の空で居た.
この時,梨恵は,何処かで見たことがあるということを忘れていた.ただ,また会いたいという気持ちだけがあった.
次のバイトの時も来てくれるだろうか.そう思いながら,梨恵は家へ向かった.
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