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「と、当麻さん。こ、今度の日曜日、ひ、暇?////」
う~ん顔真っ赤にしてどもっちゃって…うぶだね~。
「神様、昔何かあったの?」
私のことはいいから。
「…暇だけど」
ほらほら、撫子が答えたよ。
「じゃ、じゃ、じゃあさ、何処か遊びに行かない!?////」
「やだ」
「………」
あ~あぁ~。名も無き少年の決死の挑戦はたった二文字の言葉によって切り伏せられてしまった。
「ま、分かりきってた結果だけどな」
確かに。めちゃくちゃかわいくて転校初日から大人気だったからね、彼女。
「確かに美少女だけどさ、それは認めるよ。ただいつも無表情だし、取っ付きにくいと言うかなんと言うか…」
一人でぶつぶつ言ってるちょっと危ない少年よりはマシだろうけどね。
「…もういい。めんどくせー。寝る」
でも休憩時間終わりだよ。
「知るか」
やれやれ。
結局、授業ぶっちぎって無理矢理睡眠時間を確保した亘であった。
†
放課後。
「さってと~、帰るか」
背伸びをしながら立ち上がる。一体君は学校に何しに来たんだ?寝に来たのか?
「概ね正解」
おいっ!
「だって授業つまんねーんだもん」
確かにその気持ちは分かるが―――。
「おーい!カ〇ーユ!」
そこに一人の少年が歩み寄ってきた。彼は遠藤。名前はまだ無い。
「だから名字で呼ぶんじゃねぇ!!」
亘は自分を名字で呼ばれることを極端に嫌う。何故なら言い方によっては某ロボットアニメの主人公の名前になってしまうからだ。
まぁ具体的に言っちゃうとZ〇ンダムのカ〇ーユ・〇ダン。
基本的にアニメやマンガは見ない亘だが、名字で色々と言われたせいで〇ンダムだけは見るようになってしまった。
「余計なこと言わんでいい!」
「ん?カ〇ーユ、誰に話しかけてんだ?」
「あ、いや、何でもない。…って、だから誰がカ〇ーユじゃあ!!」
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