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あたしにとっての「卒業」は援交からの卒業で。
本格的に娼婦になるのを決めた。
今まで貯めたお金で家を出て。
あたしは一回三万円。
無知な頃は病気もらったりしてたけど、もうそんなミスはおかさない。
客探しもテレクラなんて危険な場所より口コミだけ、お客さんからの紹介のみに絞った。
幸いそれでも仕事に困ることはなかったし。
職業に貴賤はないって言うけどあたしはあると思う。
わかりやすい例で言えば医者は貴で、娼婦は賤だよね。
あたしはでも賤の立場でいたかった。
書類の職業欄に書けなくて、当たらずとも遠からずなごまかし方で記入する。
そんな肩身の狭い立場が心地よいって感じるあたしは…
もしかしたら歪んでいるのかもしれない。
でもそんなあたしを買う人も。
買う人がたくさんいるこの世界も。
歪んでいるんだから何が正しくて何がまっすぐなのかなんてわからないよね。
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