きっかけ。

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あたしには「学生」としての才能はないに等しかったけど「娼婦」としての才能には恵まれてたみたい。 常連サンもできた。 少しづつ学校であたしの事が噂になってきてたけど、気になんかしてなかった。 すれ違いざまに… 「ヤリマン」 だとか 「売女」 だとかつぶやく子もいたけど。 …事実じゃん。 あたしは何も否定しない。 たいがいそーゆーのを言いだすのは女の子で、男の子は興味本意な視線で見るだけで… 女の子は自分と違う種類を排他しようとするのはなぜだろう⁉ 噂になってしまったからにはカナを巻き込めなくて… あたしはカナを避けはじめた。 援交がバレて困ったのなんてそれ位かもしれない。 カナは気にせず話し掛けてくれてたけど。 これだけ噂が広まったからにはあたしがカナと一緒にいたら…結果は目に見えてるから。 …あたし考えてみれば友達っていなかったんだなぁ。 気付けば完全に『孤立した子』 特にそれがつらいとも思わなかったけど。
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