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翌日。
余裕を持って登校する俺と千夏。
相変わらず続く晴天と陽気に俺たちのテンションも上がって行く。
注:ここからはアメリカのドラマ風にお読みください
「ヘイ、千夏! 今日も最高の天気だな!」
「うん! お兄ちゃんの頭みたいね!」
スリー。
「はっはっはっ! 千夏の能天気さには負けるさ」
「もぉお兄ちゃんったら! あたしの天真爛漫さにメロメロね!」
トゥー。。
「おいおい冗談ばかりだなチビっ子!」
「チビだなんてっ! お兄ちゃんこそ冗談ばっかり!」
ワン。。。
「ほんとのことじゃないか!」
「あんなに揉んだのにサイズがわからないわけないわ!」
ゼロ・・・・・・
・・・・・・
「あんぱん入れる必要あるくせに生意気言うんじゃねぇ!!」
「ガーン!?」
たとえどんなに会話が変わろうとも。結果はいつだって同じなのだった。
「・・・ほら、またやってるわよあの子たち」
「元気いっぱいねぇ~」
「若いっていいわぁ」
俺たちを見ていたおば様方の井戸端会議の声が聞こえる。
いつのまにやら朝の風物詩と化しているらしい。ちらほらと玄関の前に出て、こちらを見ているのがわかった。
「なんか・・・恥ずかしいし」
「これで私たち公認のカッ」
「仲良し兄妹だな」
・・・・・・
「公認のカップ」
「兄妹」
・・・・・・
「公認の」
「兄!?」
バコッ! バコッ!! パッカーン!!
「おぶっ! どわっ! ぐはっ・・・」
切り下ろし→横薙ぎ→切り上げてフィニッシュ。
義妹の華麗なるラッシュにより宙に舞う・・・わけはない。
膝をガクリと付いた俺を見下ろして千夏は凶器である鞄を肩に担いだ。
「これで私たち! 公認のカップりゅね!!」
「んん~おしぃ」
ギャラリーから落胆の声が漏れる。いざって時に弱いのが我が義妹なのだった。
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