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昼間の路地裏に響く音
そして鮮血が吹き出す
翡「はあっはあっ…えっ!?」
しかし翡翠の体には傷一つ無い
しかし路地裏には確かにまき散らされている血
??「ぐうぅ…」
痛みを必死に抑える唸り声
その声の主は…
翡「志貴…さま…」
志「翡翠…よかった怪我はないな…」
翡「志貴さま…どうしてですか…」
志「何…言ってんだよ止めるのは…当然じゃないか…」
翡「けれど志貴さま!私には…生きる権利何て…ないんです!」
志「翡翠…」
翡翠の心の闇は深い
やはりそこには…
志「琥珀さんなのか…」
しばしの沈黙
翡「…さっき姉さんが私の前に現れたのです…それは幻想だったのかもしれません…でもはっきり私に言いました!
『憎い』って言ったんです!」
志「翡翠…」
翡「当然ですよね…私は姉さんが苦しんでいるとき笑っていた!気付けたはずなのに気付けなかった!いや、きっと気付いていたけど気付きたくなかった!姉さんの生きる目的を復讐だけにしてしまったのは私なんです!私が…私が…
姉さんの全てを殺したんです!
だから…だからきっと姉さんは…世界で一番私を…憎んで…いた…」
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