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これは俺が五歳くらいの頃の出来事です。
俺と父と母と兄と婆ちゃんで海釣りに出かけました。
足場はコンクリートでそれなりに整備されている所でした。
その釣り場は潮が引いている時は海面ギリギリまでの足場が現れて、絶好のポイントでした。
当然、皆はそこに行くので俺も行きます。
普段は海の中なので微妙にヌルヌルしてました…。
そろそろ帰るという時、今まで全然アタリが無かった俺に遂に魚が食い付いて来ました。
かなりの大物らしく、長い格闘が始まりました…
魚が疲れはじめてきた頃、気が付くと水面が靴の底まで来てました。
焦る俺
最後の最後まであがく魚
そして遂に足下に魚影がっ………
と、その瞬間に大きな波が来て俺の体ごと丸飲みするように引きずりこまれたのです!!
今でもスローモーションであのシーンが浮かびます。
淡い光が見える…
俺の手が見える…
誰かの腕が伸びてくる…
………腕!?
『ザバーン!!』と引き上げられた俺。
うっすらと助けてくれた人物の顔が見えた…
……婆ちゃん……
俺の手にはしっかりと釣竿が握られていたようだ。
婆ちゃんパワフルで良かったわ…
俺を50センチはある泳いでいる魚ごと引き上げてくれたんです。
片手で!!
この事を思い出す度に今、生きているのは婆ちゃんのお陰だなぁ~~と心から感謝してます!
いや、マジで!!
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