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翌日、母は布団から出れずにいた
きっと眠れない日が続いたのであろう
私とノブちゃんは一日中母の傍についていた
母を元気づけようと、卵焼きを作った
よく父のお酒の肴に作っていたものであった
得意そうにフライパンを動かすのは良いものの、実は卵焼きしか作れないのだ
力無く母は笑顔をくれた
「お母さん疲れてるんやわ。ゆっくり休ませてあげよう」
ノブちゃんは
私の肩をそっと叩いた
嵐の前の静けさであった
まさかあんな事になるなんて、私は夢にも思っていなかったから
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