序章~拓也のstory~

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「嫌だよ……そんなの嫌だよ……。真央!起きてくれよ真央! 昨日みたいに俺をからかってよ! 笑顔見せてよ……お願いだよ……」  拓也の言葉を聞いておじいちゃんとおばあちゃんは大粒の涙を流した。そして、おばあちゃんはおじいちゃんに連れられ病室から出ていった。 「真央……。真央……。返事してくれよ……。俺だよ! 拓也だよ……返事してよ……真央」  しかし、何の反応もない。 神様……。やっぱり俺はお前を信じない。いつも俺ばかりをいじめる……。俺の大事な人までも……。俺の好きな人までも奪おうとするのかよ! 「真央……。ごめんな……。俺、素直じゃなかた。俺、お前のことが好きなんだ。恥ずかしくていつも言えなかった。いつも隠していた。でもなぁ、いつもお前のこと考えていたし、思っていた。俺が小学校からお前を好きだっていうの本当だ。俺が学校行けなくなってもお前だけは友達してくれた。他の友達は離れて行く中でお前だけはずっと俺の味方でいてくれた」
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