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「だからかなぁ? 俺がお前を好きなのは。とにかく……俺はお前が好きなんだよ! 大好きなんだよ! だからさ……。頼むから……。目を覚ましてくれよ……。俺のために目を覚ましてくれよ! なぁ! 真央! 真央……なんでだよ……なんでだよ……」
拓也は真央の手を握り、真央の顔の横で泣いた。
しかし、真央の反応は全く無かった。
「拓也君」
おじいちゃんが病室に戻ってきた。
「これは真央が毎日つけてた日記帳だよ。読んでほしいんだ」
おじいちゃんは何冊あるかわからないくらいいっぱいのノートを拓也に渡してまた病室から出ていった。
拓也は日記帳を手にとり開いた。
【今日、たくちゃんと遊んだ。楽しかった。また明日も遊びたいな】
これは小学生くらいの時の日記だろうか? まだ字に幼さを感じた。
2ページ、3ページ読み進めていくとあることに気付いた。俺のことしか書かれていない。そして4、5ページを見てもずっと俺のことだけを書いている。
【今日はたくちゃんが学校休んだ。寂しいよ。明日は会えるかな?】
中盤くらいになると小学6年生ぐらいの日記になった。
【最近たくちゃんが学校に来ないよ。たくちゃんに会いたいな】
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