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「あっ!流れ星!」
「どこだよ?」
「もう消えたよ」
「ちぇっ!つまんねぇ」
「私、願い事しちゃった!」
叶うことのない願い事だと思うけどね…。
「何をお願いしたんだよ?」
「秘密!」
「教えろよ」
「知りたい?」
「うん」
「たくちゃんとずっと一緒にいられますようにってお願いしたのよ」
何言ってるの私。たくちゃんにバカにされるのわかってるのに…。
「おいっ!なんだよそれ!」
「ウソよ!何照れてるのぉ?もしかして本気にした?」
やっぱり私素直になれない…。なんで今好きって言えなかったんだろう……。バカみたい…。
「するかよそんなの!」
そりゃそうだよね…。たくたちゃんは私のこと何とも思ってないもんね…。わかってるよ!そんなこと!
帰り道、本当は泣きたかった…。思い切り泣きたかった…。でも、たくちゃんのそばでは泣けないよ…。胸が苦しい…。苦しいよ…。
「ただいま…」
「お帰り、真央」
おばあちゃんは台所で料理をしながら真央に言った。
「…」
真央は黙って二階にある自分の部屋へ向かった。
なんでだろう…。涙が…。さっきまで我慢できてたのに…。涙が止まらないよ…。私たくちゃんが本当に大好き…。
真央は泣きつかれたのか眠りについた。
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