68人が本棚に入れています
本棚に追加
翌朝。
「真央。大変だよ。真央の友達の拓也くんの父親が自殺したみたいだよ」
寝ている真央をおばあさんが起こした。
「たくちゃんのお父さんが?」
真央はまだ見開かない目をこすりながら言った。
「うん。これから拓也くん大変だねぇ。両親もいないし、祖父母ももう亡くなっているそうだよ。親戚の家にでも行くのかねぇ?」
「え?たくちゃんどこか遠くに行っちゃうの?」
「そうなるねぇ」
「ねぇ、おばあちゃん!ずっととは言わないからたくちゃんが落ち着くまでここで面倒見れないかな?」
おばあちゃんはにっこり笑ってこう言った。
「真央ならそう言うと思ったよ。もちろん良いよ。急いで拓也くんの家に行ってきなさい」
「うん!」
やった!これからたくちゃんと一緒に暮らせる。いっぱい話できるいっぱい遊べる。真央は走って拓也の家に向かった。
「たくちゃん!お父さ…んが亡くなったって聞いて走って来たの!本当?」
「お前情報早いな」
「そんなのどうでも良いでしょ。本当なの?」
「あぁ、本当だ」
「たくちゃんこれからどうするの?」
「え?どうするのって?」
「住むところとか!」
「あぁ、どうしよう…」
「私の家に一つ空き部屋があるの!そこにたくちゃんが落ち着くまで少しの間泊まらせてあげる。おじいちゃんとおばあちゃんにも了解済みだから大丈夫」
「まじ?サンキュー!」
最初のコメントを投稿しよう!