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真夏の暑い日だった。 陽射しが強くて部屋がムシムシした。 ちょうど学校でレンズを使った発火の実験をしたばっかりで、只の好奇心だったんだ。 僕の部屋から見える向かいの家には黒い服を来たお婆さんがいる。 鏡に光を反射させて、冗談でお婆さんに光を当て続けた… 誰も想像できないよ。 急にお婆さんの背中に火がついて燃えだすなんて。 お婆さんはバタバタもがいていた。 怖くなって窓を閉めてカーテンも閉じた。 どうなったのかはわからなかった。 そのうちサイレンが聞こえてきた。 僕は怖くなって寝たふりしてた。 なるべく考えないようにしてたら夜になっていた。 コンコン… 窓を叩く音 コンコン… あれ家は五階だぞ? カーテンを開けると… そこには何もなかった ふと鏡が目につく。 僕の後ろにはお婆さんが… 振り返っても誰も居ない。 鏡の中に居るお婆さんは口をパクパクして何かを言ってる… あ つ か っ た よ… 熱かったよ? 怖くなって鏡を窓から捨てて布団に潜りこんだ。 次の日… 朝歯を磨きに洗面所へ行く。 寝ぼけ眼で鏡を見てギョッとする… そこには… 焼けただれて グチグチになった皮膚の顔の僕が居た…
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