4人が本棚に入れています
本棚に追加
真夏の暑い日だった。
陽射しが強くて部屋がムシムシした。
ちょうど学校でレンズを使った発火の実験をしたばっかりで、只の好奇心だったんだ。
僕の部屋から見える向かいの家には黒い服を来たお婆さんがいる。
鏡に光を反射させて、冗談でお婆さんに光を当て続けた…
誰も想像できないよ。
急にお婆さんの背中に火がついて燃えだすなんて。
お婆さんはバタバタもがいていた。
怖くなって窓を閉めてカーテンも閉じた。
どうなったのかはわからなかった。
そのうちサイレンが聞こえてきた。
僕は怖くなって寝たふりしてた。
なるべく考えないようにしてたら夜になっていた。
コンコン…
窓を叩く音
コンコン…
あれ家は五階だぞ?
カーテンを開けると…
そこには何もなかった
ふと鏡が目につく。
僕の後ろにはお婆さんが…
振り返っても誰も居ない。
鏡の中に居るお婆さんは口をパクパクして何かを言ってる…
あ
つ
か
っ
た
よ…
熱かったよ?
怖くなって鏡を窓から捨てて布団に潜りこんだ。
次の日…
朝歯を磨きに洗面所へ行く。
寝ぼけ眼で鏡を見てギョッとする…
そこには…
焼けただれて
グチグチになった皮膚の顔の僕が居た…
最初のコメントを投稿しよう!