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急いでサタンの気配を読み取る。
“サタン…聞こえるか?”
“あぁ。どうかしたか?とっくにこっちに来ているようだが?”
“聖の様子がおかしい!!!”
サタンの問いには答えず、それだけを言った。
“何!!!??今どこだ??”
“自室にいる…契約の儀式を行おうとしたのだが…”
“まさか…もう血を飲ませたのか?”
“あぁ……”
サタンの躊躇うような声…やはり何か問題が……
“…どれ程のだ?”
“大量に……”
“それは……”
サタンが一言発する内にも聖は苦しそうに呼吸をしている。
“聖は…死ぬのか…?”
それだけが気がかりだった。
もしこのまま聖が死んだら……
“ふはは……”
しかし、頭の中に響いたのはサタンの笑い声だった。
“サタン…?”
“くくくッ…案ずるな…”
何とも可笑しそうに笑いながら会話を続ける。
“どういう事だ?”
“言い忘れていたが、甘味の濃度が増すと媚薬効果が出てくるのだ”
“媚薬効果……?”
“あぁ。お前ほどのレベルになるとその効果は絶大なものだろう。
…くくッ…
それを大量に飲ませたのであれば聖がおかしくなるのも無理はない”
そんな話は初耳だった…
ならば聖は悶えているだけという事なのか?
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