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しかし事は思わぬ方向へ進む事になった。
「癒羅様!!!聖様が!!」
俺に促され部屋をでようとした二人だったが不意に振り向いた縲が叫んだ。
「何!!??」
思わず駆け寄ると聖の体が激しく上下していた。
「聖!!!!」
「聖様!!??」
「聖様!!!!」
縲と禰音も後に続き、ベッドサイドへへばり付く。
呼吸を荒げながら身体が痙攣している。
「おい!!聖!!どうした!!??」
暫く落ち着いていた聖が急変し、痙攣を起こし泡を吹き始めたのだ。
「聖様!!!」
「いやぁ!!聖様!!癒羅様!!サタン様を」
「あぁ、わかっている」
俺が取り乱してどうする…。
サタンの気を探り話しかける。
“サタン…聖がおかしいのだ…”
この言葉を口にしたのは2度目だ。
何故…
何故俺が大事に思う者は皆こうも苦しむのだろうか…
あんな聖の姿などもう見たくはない…
何故こんな事になったのだ?
俺はただ同じ死者として聖と共に生きたいだけだというのに…
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