橙空朝

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「結城君。うるさい」   「俺!?違う!今のは竜が――」   「うるさい」   ちくしょう。   やっぱ苦手だ。あいつ。   「おまけに声もかわいい。パーフェクトじゃん、鬼塚先生」   竜も苦手だ。   苛々する。寝不足かな。   どーせ紗英の授業だ。   放棄して、少し眠ろう。   俺は教科書を盾にし、ゆっくりと顔を伏せた。   そして、目を閉じた。
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