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続く2,3,4限も授業中は眠りこけたが、結局夢の続きを見ることはなかった。
「彰、お前成績やばいんじゃないの?俺は心配だよ。親友として」
購買部で買った焼きおにぎりを頬張りながら竜が言った。
「お前に言われる筋合いは無い」
副音声で"ぶっ殺してやる"と付け加えた。聞こえたのだろうかどうかは不明だが、竜は眩しいほどの笑顔を向けて言ってきた。
「カラコン」
ドキ。
五感を全て支配されたような、不思議な状態になった。
コンマ数秒で解くことはできたのだが。
「なんでお前がそれを!?」
「何の夢見てたの?聞こえたよ、俺。彰が苦しそうにそう呟くの。カラコン買う夢でも見た?ついに彰もコンタクトデビュー?なんちって」
そう言うや否や、げらげらと笑い始めた。
こいつの厄介なところだ。いきなり核心を突いてくるところ。
「黙れよお前」
何もおもしろくねえよ。
こっちはそれどころじゃない。
絶対に何かあるんだ。
竜はもう一度、大きな口を開けて焼きおにぎりを一口食べた。
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