黒手紙

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「くそ」   余計に寒い。暖房に手を当て、懸命に温めているのだが。   冷蔵庫の中にあったサイダーを口に含みながら、夢を思い出す。   結局、シャドウは死んでしまったのだろうか。   ふとテーブルを見てみると、奇妙な手紙が目についた。   「なんだこれ」   気味の悪い、真っ黒な便箋。   宛名には"結城彰様"とある。   そうだ。今朝、母さんが言ってたやつだ。   どうしよう。   開けるべきか、否か。   正直、怖い。しかし、決断する前に手が勝手に便箋を開けた。   中の手紙まで真っ黒だ。
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