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気が付くと、僕は紗英の家の前に来ていた。
インターホンを鳴らすが、返事は無い。
「紗英ー!いないのか?」
仕方なく家に戻って、ベッドに倒れ込む。
枕元にはあの黒い便箋があったが、もう驚くことはなかった。
なんでだろう、デザイン自体はとても怖い手紙なのに、なんだか見てるだけで落ち着く。
さっきまで呪いの手紙だと思ってた。だけどまるで、こいつは友達みたいだ。そこにあるだけで心が落ち着く。
「手紙……」
大森の死。この手紙。カラコン。
一体、世界に何が起こっているのだろう。
真実はどこにあるのだろう。
「俺は……どうすればいいんだ?」
手元にあるのは手紙とカラコンだけ。
胸騒ぎはまだ収まらないけど、真実を確かめるための一番の近道は、この手紙にあるんじゃないのか?
俺は、カラコンを付けてみることにした。
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