カラコン

黒手紙

『お前はなんでカラコンを付けた？』

なんでって……なんとなく、付けなきゃいけないような気がしたからだ。

『そうだ！つまりそれは直感に従ったってことだろ！』

ああ……なるほど。確かにそうだ。

『わかったか？お前の中での俺がどれだけ強いのか！』

確かに、わかった。

『説明を続けるが、第六感が強化されたってことはつまり、他の五感も強化されたってことだ！第六感ってのは他の五感がなきゃ感じ取れないからな！』

なんで？

『考えろ！お前はわかってるはずだ！俺はお前なんだからな！』

そうは言われてもなあ……。第六感ってのはつまり、直感だろ？霊感ってのもあるけど。直感ってのは地震とかをなんとなく予測するあれだ。そういえば昔、聞いたことあるっけな。

『そうだ！湿度や気温、他にも様々な要因を感じ取ることによって初めて第六感は働く！つまり、これが五感の強化だ！』

なるほど。これは納得できる。雨が降るときとか、なんとなく匂いでわかるし。

それで……俺はこれからどうしよう。

とりあえずカラコンは付けてみた。これは便利だし、役立つこともわかった。でも、だから何だというのだろう。これから俺の活動のきっかけを与えてくれるものだとばかり思っていたのだが。

とりあえず、外に出よう。

それで、竜に会って話を聞いてみよう。