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清河の思惑通り結成された浪士組。
そのあくまで表向きの目標は「将軍、徳川家茂上洛に際しての京都の治安維持」
つまり、将軍が京都に行くので、浪士組も京都に行き京都の治安を良くして、将軍の居やすい環境を作れ。と、いう事である。
もちろん将軍の警護もするが、それはまた上級の侍がする事で、浪士組はあくまで町を巡回したり、将軍を狙う浪人を取り締まる、「現場の刑事」である。
浪人ごときに将軍の警護は任せられない。
それも、仕方がないだろう・・。が、それは清河の計画には大変必要な差別である。
京都に着いた浪士組。
京都でやるのは現場の仕事。だが京都に着いた彼等は、間もなくして清河のもとに集められる。
「これより浪士組は江戸へ帰る」
江戸から京都へ来た浪士組をまた江戸へ帰すと言う清河。
とても無茶な事を言う。
しかし、将軍の側につくわけでもなく、一介の浪人で結成された浪士組。
決して重要とは言えないこのポジションが幕府に隙を与えた。
また、清河にもこれぐらいの事なら可能にする力があった為、浪士組は早くも江戸へ戻る事となる。
これに意を唱えた者が近藤勇だった。
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