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アウロラside
村外れに向かって走って行くとブンブンと何かが振り下ろされる音が聞こえてきた。
ア「…蒼我」
蒼「………」
蒼我は気付かないくらい真剣に狭間の迷い子を振っていた。無駄の無い流れるような太刀筋に私は見とれてしまった。
蒼「知識でしか知らない動きか…体で覚えないと意味ないのにな。」
ア「蒼我?」
蒼「アウロラ。どうした?そんな所で呆けて」
ア「何でも無いわよ。ねぇ、蒼我」
蒼「どうした?」
ア「貴方は強くなったよ。」
蒼「励ましてくれてるのか?」
ア「バカ…本当に強くなったのよ。」
アウロラは必死に俺が強くなったと言っているが俺には分からなかった。
ア「蒼我…ヘパイストスって唱えてみて」
蒼「ヘパイストス」
特に変化は無かったアウロラはやっぱり励ましてくれただけだど思った瞬間…首筋が熱くなってきた
蒼「熱っ!!」
ア「蒼我、我慢よ。」
蒼「ぐぅ……なんだよ。これは?」
俺の首筋から右腕…更に狭間の迷い子までが真っ赤な色をしている。
ア「ヘパイストス……火山と鍛冶の神…炎を律しその剛腕は重たい金槌を幾度も振り下ろせる。」
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