第四章

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香織のバイト先に向かった。そしてもう目の前に見えるってとこで香織が出てくるのが見えた。俺は隠れてしまった。 香織は誰か知らない男と二人で歩いていった。多分バイト仲間なんだろう。俺はそれしか思い付かなかった。 いや…そう思いたかったのかもしれない。 気付いたときには香織の後をつけていた。 ストーカーとやってることは変わらない…。 でもここまできて帰るわけにはいかない。 俺はバレないようにこっそりとついていった。 二人が立ち止まった。 そこは香織の家の前だった。入っていった。俺はしばらく放心状態だった。 これはもう浮気と考えるのが普通だろう。 でも香織を信じたかった。浮気なんてする女じゃない。絶対に。 でも俺の体は震えていた。気がつくと涙が目から溢れていた。 もうダメだ…。 そう思ってしまった。 一度疑ってしまうと想像はとことん悪い方に向かっていってしまい収集がつかなくなってしまった。 もう俺たちはこのままだと別れるだろう。 今まで考えたこともなかった別れ。 でも俺はまだ香織のことが好きだった。 別れたくはなかった。思い切って電話で香織を呼び出した。
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