第三章

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ある日俺は香織が働いている居酒屋を突然訪問した。居酒屋というだけあっていろんな客がいる。気になったのは男が多いことだ。まあ居酒屋だから多くても何もおかしくないが…。 香織は忙しそうだったので何も言わずすぐに店を出た。家に帰る途中偶然にも優花と会った。 「優花、何やってるんだ!もうこんな時間だぞ。」 「いいじゃーん。遊んでただけなんだから。そんなことで怒ってたら眉間のシワが増えるよ。」 「コイツ…。いつからそんな偉そうな口聞くようになったんだ。」 「アハハ。今日からだよーん。」 最近はよく優花と会話をする。とにかく楽しい。今までこんなに楽しいことはなかったのかもしれないというぐらい楽しい。香織といるときももちろん楽しいけど香織はどちらかというと大人しいタイプなのでそこまで喋らない。いや…むしろ優花が喋りすぎなだけなのだろう。こんな日常は続き、俺は二回生へと進級した。二回生にもなるとさすがに勉強も真面目にしなければならないしバイトもあるから遊ぶ暇がない。香織とデートする時間も…。でも学校で毎日会ってるから何の問題もないけど。それにどんなに疲れても家に帰れば妹の優花がいるから平気だった。
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