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本来なら誰かをオーナーと定めずとも活動出来る彼女が、何者かに追われて偶然この家に辿り着き、そして偶然光志郎と出くわした。一度は逃げるよう彼に指示をした彼女だったが上手くいかなかった。
…うん、偶然って恐ろしい。
「ところでさ、今“オーナーを定めずとも活動出来る”って言ったけど、他の神姫達もみんなそうなのか?」
「それは違うぞ、光志郎!」
その声は目の前にいるツインテールの少女のものでは無かった。
振り向いてみるとすぐ目の前に光志郎の親友、太子 アキラが立っていた。
「アキラ!何でお前がここに!?」
「『何でお前がここに』ふん、何度もチャイムを鳴らしたのだが応答が無かったので」
鍵が開いていたから失礼した。
そうアキラは言った。
嘘を吐け、チャイムなんて一度も鳴らなかったぞ。
光志郎は言い返した。
みんなも戸締まりはきちんとしよう。
「まぁ細かい事は気にするな。とりあえず話を元に戻そう。
オーナーのことだが…神姫は初起動時、必ず自分のオーナーを定めるようプログラムされている。そしてそれは一度“契約”すると死ぬまで…壊れるまで、だな。壊れるまで自分のオーナーを変更出来ず、また変更する事も出来ない」
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