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雛で言う刷り込みみたいなものだな、アキラはそう付け加えた。
光志郎はツインテールの少女を見る。
「しかし…」
アキラは続けた。
「俺は今までラインナップされた神姫をカタログで全て見たが、こんな神姫は初めてだな。限定タイプか何かか?
さっきは興味ないフリをしていた様だが…やるな光志郎、母上からの誕生日プレゼントか?」
光志郎は「“フリ”じゃないし、母さんからでもない」と主張した。
「俺も状況がまだよく分からないんだ…」
彼は、アキラとの電話の直後から今に至るまでを話し始める。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
「ふむ、なるほど…それは災難だったな…いや、逆にラッキーだったと考えるべきではないのかな?
何であれ、結果的に神姫をタダで入手出来た訳だろう?」
「まぁ…そうだが…」
何であれ。
しかし彼女は何者かに追われていたのだ。それに“公式には存在しない”タイプなのである。
出来れば関わりたくない、光志郎本人はそう直感したのだが、アキラはそこまで深く考えていないらしい。
「ところで光志郎、この子の名前とかは聞いてないのか?」
そういえば聞いていない。
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