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「貴方の名前を教えて下さい。我がマスター」
しかしその視線は
太子 アキラではなく、
ヴォイジャーの方を向いていた。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
「皆さん揃われたようですな。
では始めましょう。黒衣君」
ここは仙早市からは遠く離れた都市の、とある高層ビルの会議室である。室内には十数人の男が着席している。
「黒衣君」と呼ばれた男が起立した。まだ若い。会議室に集まった重役クラスの中で一人だけ年が浮いた感じである。
彼は、社長秘書が部屋の照明を落としてプロジェクターを起動させたのを確認すると、スクリーンに映し出された映像に合わせて話し始めた。
「これは“02(ゼロツー)”が持ち帰った“エヴォルト”との戦闘データです。まずはこれを見て下さい」
「あの青年は?“エヴォルト”のオーナーかね?」
と一人が質問する。
「彼はこの時点ではまだ一般市民でした。ですがこの後“ヴォイジャー”と契約する事になります」
黒衣は即座に答えた。
スクリーンでは、丁度ヴォイジャーが光志郎との契約を終え、こちらに向かってくる映像が映し出されている。この映像は、黒い少女“02”のアイ・カメラによるものらしかった。![image=129808150.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/129808150.jpg?width=800&format=jpg)
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