廻り始めた運命という名の歯車(後編)

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待合室で待機する事にした光志郎とアキラは、そこでパートナーの武装セッティングを始める。 と言っても、ヴォイジャーは特にこれと言った武装変更は行わないのだが。 アキラは荷物の中から、ドールハウスの様な神姫専用のケースを取り出す。すると中からアキラ自慢の犬型神姫が出てきた。 「フェンリル、どうだ調子は」 「もうバッチリ!いつでもいけるわ」 彼女は可愛らしく指でVサインを作る。 「戦略は昨日のシュミレーション通り。いけるな?」 「任せてアキラ!初陣でさっそく決めゼリフ盗りに行くからね!」 …いつの間にこんなにフレンドリーになったんだ? アキラとフェンリルのやりとりを傍観していた光志郎は、彼らに聞こえるような声で呟いた。 と、そこで場内アナウンスの声が被る。 《1番と2番でお待ちのお客様。対戦相手が揃いましたのでステージまでお越し下さいませ》 「お、早いな。 よし光志郎、フェンリル、そしてヴォイジャー、行くとするか」 アキラは意気揚々と皆に声を掛ける。 既にフル装備のフェンリルが彼の肩に飛び乗った。
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