廻り始めた運命という名の歯車(後編)

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「何考えてんのよアイツ!初っ端からそんな大技当たるわけ………な!!??」 大型砲から放たれた初弾を難なくかわそうとしたヴァッフェだったが、その弾丸は彼女の目の前でバンと炸裂した。そしてその周辺が煙幕で包まれる。 「スモーク弾…!?ちっ…小賢しい。そんなものがあたしに通じると思ってるんかい!」 ヴァッフェはすかさず赤外線バイザーを装着した。 「フェンリル!」 煙幕でスクリーンの映像も見えないに等しい中、ヴァッフェがバイザーをかけたであろう事を“勘”で察知したアキラはフェンリルに合図を送る。 そして彼女の大型砲から第二射が放たれた。 しかしまたもやその弾道はヴァッフェ本体に直撃するものではなく、 彼女の頭上で パアァァァァン と炸裂した。 「!!?? きゃぁぁぁぁぁあ゛あ゛ぁぁぁあ!!!!!!目が……目がぁーーーーっ!!!!!」 ヴァッフェは慌ててバイザーを引き剥がし、天を仰ぐ様な姿勢で両眼を押さえる。 二発目に放たれたのは煙幕ではなく、発光信号などに用いられる照明弾だった。 辺りが眩い閃光に包まれる。 だがそれは、赤外線バイザーを装着した者に対してはこれ以上無い程有効な攻撃手段なのであった。
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