‡第一部‡ 出逢い

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《そうだった、聞いてくれ光志郎。この町でも漸く新型の神姫が手には入るらしいのだ》 神姫?そういえば聞いた事がある。 今世界を騒がしている“心を持った”フィギュアだ。 何でもその昔、国が来る第三次世界大戦に備えて「軍事用戦術チップ」とやらを開発していたらしいのだが、それを市営の企業が買い取って玩具に搭載した、 という如何にも胡散臭い話を聞いた事がある。 《騎士型などなかなか俺好みなやつもラインナップされていてだな、これを機に手を出してみようと思うのだが…どうだ光志郎、お前も付き合わんか?》 「冗談じゃない、一口に玩具と言ってもかなり値が張るものなんだろう?」 そんなものを買う以前に明日の生活の心配をしなくてはならない。それが一人暮らしというものだ。 《確かにちと高額だが…しかしそれ相応の価値はあるんだがな。言っとくがあれは確実に嵌(はま)るぞ?まぁ気が変わったら買ってみればいい。 ところで…そう言えば今日はお前の》 とそこで、一階から ガシャン というガラスが砕けるような音がした。 《…今の音は?お前の家か?》 「そうみたいだ。 …ったく、多分そこのグラウンドで練習してるサッカー部か野球部だろ。
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