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東雲が走って20分位経つ。 (ここかな?) 薄暗いマンションの前に辿り着いた。 東雲はマンションの入口に入ろうとした時だった。 ビリッ!! 強烈な電気が体を走った。 「痛ッ」 東雲はマンションの上を見上げ、ふぅーと深い溜息をついた。 (ちょっと痛いケドまぁしゃーなぃか…) 手を伸ばし見えない壁の電流をビリビリ浴びながら東雲は玄関に近付いて行く。 電流の壁は意外に厚かった。 『壊れろ』 東雲が静かに言うと一瞬にして電流の壁は壊れた?いや解除されたと言うべきか? 東雲の顔や体には無数の傷が残った。 だが気にする事など少しも表さず、静かに暗いマンションの中に消えた。
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