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「お母さん・・・」 お母さんって言われたって、私知らないよ・・・。 取り合えず、ここにはいないよ・・・。 そんな事を心の中で思っていると、少女が少し、悲しく寂しげな表情になったのが分かった。 しかし次の瞬間、がらりと表情を変え、急に恐ろしい顔になった。 その威圧感は、今までにない程の恐怖心を抱かせ、その恐怖感で息も、瞬きをするのも忘れていた。 「役立たず・・・」 さっきまでとは明らかに違う、強く、怨みの籠もった声でそう言うと、少女は静かに消えた。
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