ナハナ

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 心なしか、咲蘭の食べるペースが遅くなった。 それに気付いた舞は咲蘭に声をかけた。   「食べんの遅いじゃん。もしかして、時間稼ぎの為?」   「・・・・・」   「アイス溶けるよ。」   「・・・・・」   咲蘭は俯いたまま、舞の問い掛けには答えなかった。   「気持ちは分かるけどさぁ、仕方ないよ。 『お母さんを信じる』んじゃないの?」   「・・・知ったような口きかないでっ。 舞は何も分かってないよ。」   そう言われると、舞はふぅー、と溜め息を漏らした。   「あぁ、分かんないよ! 分かんないけど、咲蘭が困ってるのは分かるから、悩んでんのが分かるから、 こうして第3者の立場から言ってんじゃん。」
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