契り

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女の子の肩のあざは消えなかった。それは、消える所か深く、はっきりしてきた。 『ねぇ、お母さん?この肩のあざは何?』 『本当ょね、先生は消えるって言ったのに。成長する度濃くなるし、女の子の大事な肌がねぇ~。』 そのあざは、誰が見てもはっきりと「蝶」の形をしていた。少し青い片翼の蝶。 『でもね、お母さん。百合子はこのあざが好きなの。とてもきれいで、何だか暖かいの。』 そう言って少女はにっこり笑った。
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