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『おいらんっ!!』
『……そうやね。それでもわっちと結ばれたいなら、契りを交わしましょう。』
『契り?』
生まれ変わってあなたと結ばれるために…
『あっちは肩に蝶の羽の印を刻みます。ただし半分だけ……。
あなたにはこの蝶の飾りを差し上げます。この片翼の蝶であっちを探して下さい。』
先の世で、あなたと一つになれますように………
『こんな物で納得できるかっ!!』
『あっちは水浴び場へ行きます。………さよなら。』
『おいらん!!わしを…愛しておったんや………ないんか?』
『愛して…など、いません。』
おいらんの肩は震えていた…それでも声は強くしっかりしていた。
愛しております、藤原様。でも愛しているからこそ…あなたと結ばれる訳にはいかないのです。
………さよなら
………愛しい人……。
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