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陸が見えてから5時間程たって、船はようやく港に着いた。 辺りは既に夕焼けを帯び始めている。
凛は自分の船室から荷物を(といってもそれほど多い訳ではないが)持ち出し、早々と港街に脚を踏み入れていた。
街の名は『エターナル』。 永遠と名付けられた街はあまり大きくは無いが古風でいて美しく、整った街並みである。
港の側で商売を営んでいる者、眺めている者、旅芸人らしき者、忙しそうに船に荷物を運び込んでいる者。 それぞれが賑やかに、時に騒がしく港を賑やかにしていた。
実際珍しかったのだろう。 寄り道をする気は無かったが途中の出店を覗いたりもしていた。
凛は楽しそうに笑みを浮かべながら、街の中心にある知り合いの宿に向かって歩き始めていた。
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