1人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
窓越しに腰をかけている青年がいる・・・ゼノンだ。
廃墟から帰ってきてさほど時間はたっていなかった。
窓に近い柔らかそうな白いソファーに腰掛けているのは、廃墟に一緒にいた青年――エダーサとは違う・・・?
しかしなんだか似ているような気配がする・・・・。
容姿は、銀髪のエダーサとは対照的に真っ黒な炭色の髪を持っていた。
細身だったエダーサに比べおそらくは、180は超えていそうなガッシリとした体系だった。
洋服は青い、まるでチャイナ服を思わせるような長い服がふんわりと広がっていた。
エダーサは、一枚の布を折って真ん中から首を通したようなのもを腰の細い強いピンク色の紐で結んでいた。
しかしエダーサの姿は、見えない・・・。
「今から壮絶な争奪戦が始まるね・・・。」ゼノンが語りかける。
「ああ、必ずそうなるだろう。」炭色の髪の青年が所々を赤い紐で一つに結んだ長い髪を後ろに払いながら答える。
「痛むのか?」左目を覆う仮面に手を当てていたゼノンに炭色の髪の青年が問う。
「少しね。でも、大丈夫だよニソウ。」ゼノンは、微笑んでみせる。
「さぁ、これからどう他は攻めてくると思う?」炭色の髪の青年、ニソウがゼノンへ問いかける。
「どう攻めてくるだろう?とりあえず、確保出来るものはなるべく手中に入れときたいね。特にあの人の手に渡ると厄介だ。」ゼノンが言った。
「そうだな、あの人の手に渡ると厄介だ。」ニソウがうなずく。
その後二人は、しばらく何か話した後部屋を出て行った。![image=80215368.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/80215368.jpg?width=800&format=jpg)
![image=80215368.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/80215368.jpg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!