◆母◆

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『大好きな誰かがいなくなるのは、嫌だね…』 夫を亡くしていた崎本さんの言葉は、俺の心に変化をもたらした。 ぽろぽろと…。 知らない内に涙がでた。 一度溢れ出た涙はとめとめどなく流れてきて、俺は困った。 涙の止め方なんて知らなかった。 そんな俺を崎本さんはずっと頭をなでてくれた。 一年後。 俺の父は、崎本さんと結婚した。 それから2年がたって、俺は大学1年になった。
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