◆明楽◆

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講義の内容を適当にノートにまとめて、昼食を食べようと友人の風間と一緒に学食に行くことにした。 「カレーにしようかな…」 食べ物を受け取り席に着くと、風間が「あのさ…」と話だした。 もじもじとしている風間の態度に、俺は感づいて短刀直入に聞いた。 「なんだ?恋でもしたのか?」 「えっ?あ、いや、その…」 明らかに動揺している。 「はっきり言えよ。場合によっちゃ手伝うぜ」 面白そうだからな。 「うん…。実は、さ、おまえ知ってるかわかんけど、国際コースにいる子なんだけど。」 国際コース?明楽と一緒だな。 「へぇ?誰だよ。名前は?」 「えと、崎本さん。崎本明楽って言うんだけど…ってあれ?どうした?」 どうした?じゃあねーよ。 俺は驚いて声も出ない。 「笹岡?」 俺はハッとなり風間を見る。 「もしかして知り合い?」 「あぁ…」 知り合いも何もそれ俺の(一応)姉だし。 なんて言えない。 「あいつはやめとけ。もっといい女なんか沢山いるぞ」 そうだやめとけ。だいたいあいつは見た目以外女じゃあないぞ。 胡座をかくわ寝癖をつけたまま徘徊するわ人を顎で使うわ…嫌なとこなんぞ挙げたらキリがない。
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