ひらり蝶

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あの日と同じ場所で 眼を開き月を見上げる まんまるお月様は笑顔 どこかの偽善者のようだ 境界線の上に立ち 君の様に両手を開く どこまでも飛んで 君の所へ行けるような気がした そして僕は境界線を越えた (さようなら) 白銀の光に包まれ リンプン散らすの 涙蝶 ゆらゆら 揺れる羽が落ちて行く君と同じで 僕は笑っていた ゆらひら 逆さま顔のお月様 怒らないで もうすぐ君の所に逝くから ゆらり ひらり ぐしゃり 鈍い音で絶てて (さよなら・・・) 昇り?落ちる? 僕は笑みに 吸い込まれて散る月色蝶 キラキラと光る月の中 僕らは融け合って そして涙になった
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