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目の前が霞んで魂が抜けそうな俺の耳にラスボスの冷たい声が届いた。
佐伯「二人の意見を間違いだとは言いません。
が、私には真相はもっと深いところにあるような気がします。
それから源、お前は詰めが甘い」
…これ以上詰める気ですか
佐伯「雪乃が自分と他の子との違いに気付いた。
というところまでは私も同意出来ます」
もうソレ決定事項なんですね
佐伯「ですが雪乃は頭の良い優しい子です。
そして柊の事が何より大切で大好きな子です。
そんな雪乃が悩んでいるからと言って、柊を拒むとは思えません」
……まさかの援軍!?
佐伯「むしろあの子なら
“私は主に迷惑を掛けているかもしれない。
クシャミ一回しただけで小児科の病院に。
少し目をこすっただけで眼科の病院に。
ちょっと転んで擦り傷出来ただけで外科の病院につれて行くのは主の負担になっている”
と考えるでしょう。
それで、このままでは柊にすまないと思い少しづつ自立しようとしている。
大分早いですが親離れの始まりなのではないですかね?
まぁ柊の方が微塵も子離れなんて出来て無いですし、これからも出来そうにないですがね」
ええ……おっしゃる通りですよ
俺は雪乃離れなんて考えた事も無い
けど確かに雪乃ならそういう考え方をしてもおかしくない
……雪乃が俺から離れようとしている……
説得力の有り過ぎる佐伯さんの話に
俺の頭の中が一瞬真っ白になった
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