紫煙ハ未ダニ九揺ラセル

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立ち上がったままの 伊達を見ながら 涼子は優しく語りかける。 「ねぇ… きっと貴方は 迷ってる。 優しすぎるから…」 伊達は言葉を失ったまま 涼子を見る。 「大丈夫だよ? 貴方はきっと これからも沢山の人を 救う事ができるわ」 伊達の中で 何かがざわつく。 涼子の言葉に 渇いた風が震える。 「貴方が事件に関わる事で 被害者は、もちろん… 加害者の方だって 救われるの」 伊達の中で 再び熱い鼓動が蘇る。 「ねぇ…伊達君… きっと… それが 貴方の進む道 なんじゃないかな?」
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