1人が本棚に入れています
本棚に追加
右足を出せば雑誌を踏み、左足を伸ばせばペットボトルを蹴り飛ばす。
闇雲にキ〇チョールを噴射するも、ムカデは一向に姿を見せない。
僕は、ついに一つの決心に至った。急がば回れと言う奴に近いが、一度部屋を片付けて、ムカデの防衛線を取り払い、改めて戦うことにした。
早速、リビングに戻りゴミ袋とビニール手袋を拝借してきた。
いつムカデと対峙しても良いように、僕は片手に蠅叩きを装備しながら部屋の一掃を開始した。
まず、目に付く大きな障害物…つまり、雑誌から片づけ始めた。
本棚を再整理し、一冊一冊並べてゆく。一時間程で、壁がカラフルになった。
ムカデに対する恐怖で、思うように作業が進まない。しかし、やらねばならない。
空は白みかけていた。
最初のコメントを投稿しよう!